ちきの映画日記

映画を見て、個人的に魅力的だと感じた点を拙い文章で紹介します。

ザ・ヴォイド 変異世界 感想「原題:The Void」 ホラージャンル大渋滞の地獄絵図

今回は「ザ・ヴォイド:変異世界」というB級ホラー映画を鑑賞しました。

ホラー映画好きの方たちの間では、結構評判になっている作品だと思います。

本作は、主人公の保安官が怪我人を運び込んだ先の病院で起こる、恐ろしい出来事の数々を描いた作品。

予測不能なストーリー展開や容赦のないゴア描写、グロテスクなクリーチャーなど魅力的なホラー要素てんこ盛りの良作でした!

 


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「ザ・ヴォイド:変異世界」の基本情報

タイトル:「ザ・ヴォイド:変異世界

原題:「The Void」

おススメ度:★★★★★★☆☆☆☆6/10

個人的な評価:★★★★★★★☆☆☆7/10

公開年:2018年

上映時間:90分

製作国:カナダ

監督:ジェレミー・ギレスピー スティーブン・コスタンスキ

製作:ケイシー・ウォーカー ジョナサン・ブロンフマン

製作総指揮:トッド・ブラウン デビッド・ワトソン ジェームズ・ノーリー スティーブン・ヘイズ ピーター・グレアム ロス・M・ディナースタイン ジェレミー・プラット ミック・フォーシイ ロン・モルナー

 

「ザ・ヴォイド:変異世界」のキャスト


ダニエル・カーター:アーロン・プール
 保安官。アリソンとは結婚しており(離婚済み?)、現在は微妙な関係。

父:ダニエル・ファザーズ

 妻を殺したカルト教団のメンバーを息子と一緒に殺害している。
息子:ミック・ビスコ

 父と一緒にカルト教団を追っている。声帯を失っており、喋ることができない。

アリソン・フレイザー:キャスリーン・マンロー
 ダニエルの妻(元?)で病院で看護師をしている。過去に子供を死産した経験がある。

リチャード・パウエル:ケネス・ウェルシュ
 アリソンが働いている病院の医師。

「ザ・ヴォイド:変異世界」のあらすじ

夜も更けたころ、パトロールに出た保安官ダニエルは、ひとけのない道に立つ血まみれの男を発見する。追跡して病院にたどり着くと、そこでは患者や病院関係者が怪物に変身しようとしていた。混乱の中、銃を持った男と斧を手にした青年が乱入して怪物を倒す。さらに巨大なナイフを持つ白装束のカルト集団が病院を取り囲む。敵と味方の区別もつかない状態に、ダニエルはとにかく生きている人々を連れて病院から脱出しようとするが……。

シネマトゥデイより引用)

 

「ザ・ヴォイド:変異世界」のネタバレ無し感想

独特な世界観の中で起こる地獄のような展開。登場するモンスターの造形にホラーファンは虜になること間違いなし!

 

本作を表現するならば、「カルト、モンスターパニック、SF、スプラッター、何でもありの超複合型ホラー」といった感じですかね。

 

とにかく様々な要素が盛りだくさんで、観ていて飽きない作品に仕上がっていました。

 

序盤は密室環境における人間たちのパニック、お互いに対する疑念などに話がフォーカスされていますが、これが中盤以降にはガラッと雰囲気が変わります。

そして、この中盤以降の展開が正に地獄。

もうメチャクチャですw

超展開過ぎて頭が追いつきませんが、そこが本作の魅力。

色々なジャンルのホラーが好きなのであれば満足できること間違いなしです!

 

そして、B級ならではのアナログなグロ要素も良かったです。

特殊メイクによる人体破壊描写はなかなかでしたし、なんといっても登場する化け物の造形が素晴らしすぎる!

特殊メイクで作り上げられた化け物にはやはりCGには無い説得力がありますし、グロテスクさも5割増し位に見えます。

しかも、この見るも悍ましい姿とはこういう事か!っていうルックスの化け物が人間に襲い掛かる様は正に地獄絵図って感じで、個人的には最高でした!

ここからネタバレ有り感想になります!

 

 

 

 

 

 

「ザ・ヴォイド:変異世界」のネタバレ有り感想

1.予測できない急展開

 

本作の前半は、人間模様にフォーカスした展開になっています。

冒頭、親子が女性を殺害するシーンから映画は始まります。

この段階で、▲というマークが登場するので何かしらの団体がストーリーに絡んでくるのかなと思いました。

そして、その後保安官のダニエルが路上で怪我をしている男性を発見(恐らく冒頭の親子に襲われた模様)。

彼は、このけが人を近くの病院まで運びます。

 

この病院には医者(リチャード)、看護師(アリソン)、看護師(ベス)、研修医、怪我人、妊婦とその祖父が居ます。

 

すると、病院に元々いた怪我人が看護師のベスに殺害され、彼女はダニエルの手によって射殺されます。

ここ、急すぎてビックリしました…。

なんの脈絡も無しに気づいたら殺されてましたからね。

 

そして、この事件によって病院に居るメンバーが動揺する中、病院の外に白装束集団が現れ、ダニエルが刺され負傷し気絶。

彼が目を覚ますと、射殺したはずのベスが化け物になって復活。

また、同タイミングで別の保安官と、冒頭に登場した親子が病院に到着。

ダニエルが運んできた怪我人が化け物を目の当たりにした事で錯乱し、医者のリチャードを殺害。

また、化け物になったベスも保安官を襲い殺害します。

ものの10分無いくらいの間に、人が死にまくり、化け物も出てきてもう訳が分かりませんw

「え、どういう映画なん?」ってなりますw

 

しかも、このような騒動の後に今度は妊婦が産気づいてしまいます。

これをどうにかしたい看護師アリソンは倉庫に薬を取りに行くのですが、なんとここで死んだはずのリチャードも復活(人間の姿)!

アリソンを連れ去ってしまいます。

 

そして、ここで親子が追っている白装束カルト教団のリーダーがリチャードであることが発覚。

リチャードは薬を使って人間を化け物に変える実験を病院で行っていたことを知ります。

彼は過去に娘を失っており、彼女の復活を目的に教団を作り儀式を行っていたのです。

 

ここら辺で、ようやくストーリーが見えてきます。

 

アリソンを連れ去ったリチャードを探し出すために、ダニエルと親子は病院を探索するのですが、なんと地下にはリチャードが作り出した化け物がうようよ!

急にモンスターパニック感が出てきます!

 

肝心のアリソンもリチャードによって化け物へと変えられており、ダニエルは絶望。

 

病院に居る妊婦も実は教団の仲間であることが判明し、彼女はリチャードの娘の生まれ変わりを妊娠していた事が明らかになります。

 

そして、巨大な三角形の扉がある病院の最深部で、怪人のような姿に変わったリチャードが儀式を行い、妊婦を犠牲にし無事娘を復活させます。

ただ娘も化け物の姿になっており、ダニエルと地下に降りてきた親子に襲い掛かるが、彼らの反撃に合い、早々に退散。

親子のうち父は死んでしまいますが息子は何とか逃げ延びます。

 

病院の最深部に取り残されたダニエルは、リチャードと共に三角形の扉から異世界に身投げ。

最後は死んだはずのアリソンとダニエルが異世界にある巨大な三角形の建造物を見上げながら、本作は終わります。

 

後半のカルト的な雰囲気はとても好きでしたが、正直、謎が多すぎて意味不明でした…。

異世界は一体何なのか、リチャードは何故姿が変わったのか、人間を化け物にする理由は何なのか…。

何も明らかになりませんw

けど、そこが本作の魅力でもあるのかなと思いましたね。

話の内容を理解するっていうよりかは、作品の雰囲気を楽しむって感じの映画なので!

 

しかし、アリソンが化け物になった理由としては、過去に死産を経験し、子供が欲しいという欲求に負けた為であるかのような表現がなされています。

ダニエルも実はアリソンとの子供を望んでいなかった事も発覚するので、この物語は恐らく子供の死について関係があるのかな、とは思いましたが、よく分かりませんでした…w。

 

2.化け物が素晴らしすぎる!

 

化け物の造形は本作の見どころ。

一度、見たら頭から離れないフォルムをしていて、めちゃくちゃ魅力的でした。

 

看護師のベスは体が膨張しセイウチのような体系に

目と鼻や口からは触手がウネウネと出ており、その触手を人間の顔面に突き刺し殺害します。

めちゃグロテスクでしたが、スプラッター好きの私にとっては最高でしたねw。

 

リチャードの娘も顔面はドクロなのに、体はムキムキのゴリラみたいになっていて、拳で人間の頭を潰したりするので爽快でした。

 

極めつけは病院の地下で登場する、実験によって生み出された化け物の数々。

関節がメチャクチャな奴や、顔面に穴が開いている奴など、多種多様な造形をしていて視覚的に楽しかったです。

しかも、化け物になってしまった苦しみから解放されるために自殺を繰り返しているという設定!

地獄過ぎて最高ですね!

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

 

本作は急激なストーリー展開やカルト的な雰囲気、登場する化け物の造形が魅力的なホラー作品でした!

かなりグロくて気持ち悪いので、ホラー観ない人には厳しいものがあるとは思いますが、ホラーファンには満足できるものになっていると思います!

是非鑑賞してみて本作の独特な雰囲気を楽しんでください!

 

それでは、読んでくださりありがとうございました!